30日にバンコク到着後は、しばらくエンポリアムに籠もりっきりでしたが、そろそろ外へ食べに行こう!と、元旦の夜は「ソンブーン・シーフード・レストラン(Somboon sea food restaurant)」へプーパッポンカレーを食べに行くことにしました。 プーパッポンカレーとは蟹をカレーソースで炒め、卵をからめてふんわりマイルドな味に仕上げた料理だそうで、シーフード好き、タイカレー好きとあっては、是非とも一度は食べてみたい料理でした。しかもこのソンブーンというお店、なんと!!秋篠宮殿下や小泉元首相も訪れた事があるというからますます興味津々でした。 現在ソンブーンはバンコクに3つの店舗があるようですが、今回は『バンタットン本店』ではなく、観光客に人気という『スラウォン店』に行ってみることにし、コンシェルジェに18時半の予約を入れてもらいました。 コンシェルジェの話によると、エンポリアムからはタクシーで15〜20分ほどとのこと。でも、ネットで見た情報によると、タクシーの運転手へ「Somboon」って言っても通じないみたいなんですよね。でもって、違うお店に連れて行かれてしまうこともあるらしいのです。 BTSを利用し、チョンノンシー駅で降りれば、そこから10分ほど歩いた「プラザホテル」の向かいにあるらしいのですが、バンコクに来て初めての街歩きが子連れなのに『夜』というのも何だかねぇ。バンコクの街ではひったくりなんかもあるみたいだし、果たして香港と同じように気楽にブラブラ歩けるものなのかどうか。 結局ホテルのベルボーイを通して、タクシーの運転手に説明してもらうことにしました。とはいえベルさんも、「Somboon」って言われて「??」って首かしげてたんで、ガイドブックの地図で説明することになったんですけどね。 慢性的に渋滞していると言われるバンコクの街も、元旦のせいか車もまばら。 タクシーはスイスイ走って、15分ほどで「Somboon」に到着。 でも、着いたところは期待していたような雰囲気ではなく、何だか薄暗くて寂しげ。 本当にこんなところへ小泉さんが来たんだろうか。 エンポリアム界隈が特別に華やかなだけで、 バンコクではこんなお店がフツウなんだろうか。 スラウォン店じゃなく、別の店舗と間違ったんだろうか。 そういえば、偽ソンブーンに連れて行かれたって話も読んだ気がする。 もしかしたらココがその偽ソンブーンなんだろうか。 タクシーから降りるのを躊躇い、看板をまじまじ見ると「Somboon」の最後の「on」の文字が色あせかすれています。でも、確かにSomboonであることは読み取れました。 私たちの車が店の前で止まったのを見て、カタコトの日本語を話す愛想の良い中年のスタッフ男性が車に寄ってきました。 「ここはソンブーンですか?”スラウォンの”ソンブーンで間違いないですか?」 と尋ねると「そうだ」と答えます。 私たちが知っていたソンブーン・スラウォン店の情報といえば、 『入り口には生け簀があり、プラザホテルの向かいに有る』って事だけ。 目の悪いワタシには見えませんでしたが、旦那には少し外れた斜め向かいにPlaza Hotelって書かれたネオンも読めたようです。 タクシーの運転手も、「さあ、着いたよ。」という顔をしているし、レストランの男性も「降りないの?」という顔をしています。 本当にスラウォンのソンブーンなら、これ以上タクシーを降りずに怪しむのは失礼な気がしたので、疑問を残しつつもタクシーから降りました。 エンポリアムから50B(130円)でした。 入り口には生け簀やカニ、エビ、牡蠣など、大好きなシーフードが並んでいます。 「調理して欲しいモノを選んで。」 と、男性は親切にいろいろ説明して見せてくれました。好きな食材を選んで料理してもらう方式は、昔、プーケットのパトンビーチでも利用したのと同じでした。 蝦・蟹が氷の上に並ぶ光景は、この手のシーフード好きにはたまりません(笑)。 カニ、エビ、牡蠣、生け簀の魚を選んで、カニはプーパッポンカレーに、魚はオススメ料理でお願いすることにしました。 「屋内より屋外の方が雰囲気がいいよ」 と男性に屋外席へ案内されました。 とはいえ、見える景色は陸橋線路ビュー(爆)。こんな景色のどこがイイ雰囲気なのさっ?? と、周りを見渡すと、我が家の他にゲストは外国人と地元の人とおぼしき人が数組。 まだ早い時間だからゲストが少ないのは納得するとして・・・ 首相や皇族が来るほどのお店なのに、日本人がいないなんて絶対オカシイよ!! もはや違う店だと確信しつつも、それを確かめるスベがありません(苦笑)。 そのうち、屋外席なので蚊の猛攻撃を受けました。しかも毎度の事ながら刺されるのは娘とワタシだけ(憤)。 「すみません、屋内の席にかわらせてください。」 そうだ、ホンモノのソンブーンだったら、小泉首相や秋篠宮殿下の写真が額に入って飾られているハズ!? でも屋内席でも客はまばら。もちろん小泉首相の写真なんてありません。 例の男性が私たちのテーブルにビールを持ってやってきたところで、 「ところで、私たち予約して来たのに、どうして名前を確認しないの?」 と旦那が彼に質問しました。 おお〜〜、たまには鋭い質問するじゃん、我がオット(誉)。 「大丈夫、ご覧の通り席はいっぱい空いているからね」 と切り替えす男性。(ほほぅ、そう来たか。苦笑) でも、今更ジタバタしてもしょうがないっ。 ここが目指したソンブーンじゃなかったとしても、もうココで食べるしか無いし、だったら楽しく美味しくいただきましょ♪と腹をくくった訳ですよ・・・。 そして間もなくイイ香りを漂わせた料理が運ばれて来ました。へぇー、これが噂の??と思いつつ1口頬張ると 「わー、ほんとだ。オイシイーー♪♪」 濃厚なカニ肉やカニ味噌の風味とカレーの香ばしさと、ふんわりマイルドに仕上げた卵のコラボレーションはなかなか見事!!。(って大げさ?・笑)。 タイ料理にしては辛くもないので、子供達でも炒飯や白米にかけてパクパク食べられました。 でもって、どれもこれもオイシイの。この野菜炒めも、どうすればこんなにシャキッと食感を残しながら、味をしみ染み渡らせられるせるんだか。。。 見た目は怖そうなこの魚料理も、まるで生臭さがなく、淡泊で上品な味付けにタダタダ感動。 写真撮る間もなく食べちゃったけど、ガーリックバターで焼いたエビもまた美味♪ でも冷静に考えると、蟹と魚の調理方法は指定したけど、エビはガーリックバターがイイなんて言いましたっけ?オススメ調理法だってこと?そもそもメニューはどうなってるの? ちょいと嫌な予感がしてると、案の定『牡蠣』が『生のまま』で出てきました。日本人=生牡蠣好きと思われたのでしょうかね。 「ひゃー、マジで〜???」 もちろん生牡蠣は大好き。これまでオーストラリアでも、カナダでも、モルジブでも、南アフリカでも、ナミビアでも食べましたよ。 でもね・・。頭の中では、常に「生牡蠣=ノロウィルス」「生牡蠣=肝炎」という先入観があったので、衛生管理上不安が残る東南アジアでは、サスガに生で食べる勇気は無かったんですよね。 ココでは当然加熱料理で・・しかもガーリックバターがイイかな?と思っていたのに、この店を怪しむ事に夢中で、調理方法まで確認していませんでした。というか、メニューすら見ていなかった事に今更気づきました。 はぁ〜、なんてオメデタイんでしょ。 結局この牡蠣どうしたかって?? ええ、もちろん食べましたよ。今更加熱してもらうのもシャクだったので「何事も起こりませんように」って祈りながら。 で、他の料理は凄くオイシイのに、この牡蠣だけはちょっと水っぽくて残念でした。これだけ牡蠣の上に氷をのっけてるんだから、水っぽくもなっちゃいますよね。シェフは生牡蠣食べない人なのでしょうか。 いろいろと疑惑の渦巻く食事でしたが、とりあえずお味の方は大満足。店のお姉さん(女性だと思う)もお手ふきで『ウサギ』を作って娘に見せてくれたり、家族4人の写真を撮ってくれたり、何かと親切な店でもありました。 目指したお店じゃなかったけど、十分満足な美味しさだったし、ここも悪くなかったね。 という思いは、例の男性の持ってきた紙切れとともに崩れ去りました。 ・・・・・それは7000Bと書かれた請求書でした。 エッ、ご冗談でしょ? バーツじゃなくて日本円の間違い? ホントにそんなにするの??と明細を見せてもらうと、紛れもなく単位はバーツ。 しかも凄く大ざっぱに1000B、1000B、500B・・・と数字が並ぶだけ。 たしかに、日本だったらそのくらいするお店も有るかも知れません。 香港でも、同じようなカニに、フカヒレ、アワビ、エビ三昧・・と調子に乗った頼んだらそれ以上の料金になったことは有りました。 でも、ここはバンコク。ホテルのガラディナーでさえ大人1人1500Bですよ? 寂しげなうらぶれたレストランでこのお値段ですかいっ。 くーっ、ヤラレタ・・・ と言うには、完全にコチラの落ち度なのが悔しいっ!!。 ココが本物ソンブーンなのか偽ソンブーンなのか、手がかりを探すことに一生懸命で、メニューすら見てなかったし、カニ、エビ料理でも、バンコクなら値段はたかが知れてるでしょ!?と油断しまくり。 メニューも料金も確認してませんでしたものねぇ。 良い勉強になりましたわ。 ********************************************************* その後ホテルに戻り、本物はどんなお店だったのか気になったので持参したPCでソンブーン・スラウォン店を検索してみると。 「やだっ、全然似ても似つかないお店ジャン。」 しかも、予算は1人500B程度・・・ですと(苦笑)。 さらに検索していくと 「タクシーと結託して法外な料金を請求する偽ソンブーンがあるので タクシーで行くのは要注意!!」 という注意喚起の記載や、偽ソンブーン体験情報もあるわあるわ(爆)。 7000バーツが惜しいというより、すっかり相手の思うツボに落ちたのが情けない。 とほほ・・・ という訳で、スッカリはめられたのでした。 いえ、イイカモになったのでした。が、正解です。 これが、バンコクで「やられたっ!!」と思った1つ目の経験でした。 ・・・・・ええ。まだあるんですよ(苦笑)。
by blueskyblog
| 2009-01-20 02:05
| 2009年バンコク
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